《第1日目》平成26年10月25日(土)
12:30~
集合・受付(裏千家学園)
13:00~13:10
開会式(裏千家学園)
13:10~13:50
総本部講義「裏千家と学校茶道について」 長谷川義翁 総本部事務局長
14:10~15:30
ICIの稽古見学・ディスカッション (茶道研修会館)
15:50~16:30
資料館見学「茶の湯の名碗」
16:30
移動・チェックイン
17:30~19:00
懇親夕食会
《第2日目》平成26年10月26日(日)
8:30~10:00
坐禅(虚心庵) 大徳寺龍泉庵住職 松涛諦雲 氏
10:00~11:20
OB講義 「親子の仕え合いについて」(裏千家学園) 染山宗江 淡交会参事
11:30~12:00
呈茶席ミーティング
12:00~
昼食・解散
第5回研修報告
今回はまず、裏千家学園にて開会式が行われ、そののち、長谷川義翁総本部事務局長のご講義を拝聴しました。
「裏千家と学校茶道について」と題されたお話では、明治期に教育の中に茶道が取り入れられたことから広がっていった学校茶道の普及の流れを、歴史を踏まえてご説明いただき、現在の学校茶道の状況や周辺の組織などについてもわかりやすく解説をしていただきました。
お話の中で、学校の教育において日本の伝統文化が重視される現在、道徳心も含めた教育に茶道が深く貢献できることに改めて気付かされましたが、同時に学校茶道をご経験された方々が、学校の卒業ののちもお茶を続けていく割合が低いこと、そのために青年部が学校茶道からその後へと橋渡しができる受け皿になってほしいというお話に頷かされました。
その後、茶道研修会館にうつり、ICI(International Chado Institute)のお稽古を見学させていただきました。
海外から日本にいらした外国の方に向けたお茶を学ぶ場である、ICIでは、国籍も年代も様々な方々が、茶道研修センターの茶室で稽古をされています。
はじめにお稽古を見学する私たちにお呈茶をしてくださり、その後私たちとのディスカッションの場を設けてくださいました。
私はドイツとアメリカからいらしたお二人の女性を囲むグループで、なぜお茶に興味を持たれたのか、ご自身の出身地でのお茶のとらえられ方は、などの質問に真摯にお答えいただき、異なる文化の土壌を持つ方々がお茶に目を向けて日本で学ばれていることに新鮮な感動を感じました。
このあと茶道資料館に移り、35周年記念として開催されている「茶の湯の名碗」展を拝見させていただきました。
学芸員の方による丁寧で熱のこもった解説をお聞きし、重要文化財などである貴重なお茶碗がずらりとならぶ展示を拝見させていただきました。
二日目は裏千家センター5階の虚心庵での坐禅の体験から始まりました。
坐禅は初めての経験でした。手を組み目を伏せて心を鎮めて座り、松涛老師のお話に耳を傾けながら自分と静かに向き合う時間はとても貴重なものでした。
禅の心得をお話くださりながら、「ただ掃除をする、お茶を点てるという行為に集中することは、お茶も禅の道に通じるものがある」というお言葉に普段の稽古や生活を顧みさせられ、とても心に残りました。
続いて場所を裏千家学園に移し、OB講義として淡交会参事を務められる染山宗江先生のお話をお聞きしました。
「親子の仕え合いについて」と題されたご講演では染山先生のご経験の中から、青年部と先生方との関係や青年部活動の中での気の配り方など、細やかに具体的にお話しいただきました。
特に親先生との関係は「本当に親子のようなもので、心がつながっているのだ」という実感のこもったお話がとても印象に残っています。
研修の最後には12月の第6回研修でもある新旧全国委員会での呈茶席へ向けての話し合いを行い、第5回目の研修を終えました。
この研修を通して、周りの青年部の皆様、先輩、先生方、淡交会の方々と、多くの方々に見守られ支えていただきながらこの場に居られることを感じます。今後の自分の指針となる多くの経験をさせていただいていることに深く感謝をしながら、その先へと視野を広げていきたいと思います。