平成27年5月24日 19:00 ~ 5月25日16:30
開催場所:御宗家、裏千家学園、大徳寺、みます屋ITALIANO先斗町
参加者数:計44名
講師:今日庵業躰 泉本宗玄先生
行事内容
5月24日(日)
懇親会
5月25日(月)
9:30~10:00 開講式
10:00~11:30 講義研修「四規七則と客の心得について」講師:泉本先生
11:30~11:50 裏千家学園授業見学
12:00~13:30 昼食
13:30~14:40 宗家拝観・呈茶(於:御宗家)
15:00~15:50 大徳寺三門(金毛閣)拝観
15:50~16:30 聚光院拝観・利休居士墓参
16:30 解散
所感
組織部部長 長谷川義翁様の開講式のお言葉から宗家研修が始まりました。御宗家が改修中であるため、拝観できるかどうか心配に思っておりましたが、長谷川様より今年初めての宗家研修の受入であること、御宗家のなかも拝観させていただけることをお聞きして、良かったと思いました。
講義研修は、今日庵業躰泉本宗玄先生が講話されました。今後のお稽古への取り組み方のヒントがたくさんあったように感じました。四規では、すべての考えの根底にある「和」について、割り稽古についてもご教示していただき、理解が深まったように感じました。
時間いっぱいまで四規七則の講義をして頂きましたが、講義時間に余裕があればと京都についてのお話もご準備していただいたご様子でした。今回は残念ながらお伺いできませんでしたが、どんなお話をご用意くださったのかと興味が湧きました。
裏千家学園の授業風景の見学では、緊張された様子の生徒のみなさんが微笑ましく、常に冷静な先生が頼もしく感じられました。
午後からの拝観では、御宗家の空気をたくさん吸ってまいりました。宗家研修で入らせて頂く大玄関は、現在改修中のため見ることはできませんでしたが、御勝手口から入らせて頂き、普段なら絶対に拝観することのできないところだとお聞きし、改修中の醍醐味と大変興味深く拝見させていただきました。改修中は工事の進み具合と受入のタイミングでどんなところを拝見できるかわからないため、いつもと違う体験ができるのではと思いました。
御宗家では、兜門を一歩入った途端に独特の雰囲気に圧倒されそうになりましたが、長谷川様の助言のように、あるものを当たり前と思わずに少しでも気になったことをお水屋さんに質問し、理解を深めていきました。
寒雲亭では、手違いの襖や小袖の蹲を拝見し、お庭から吹いてくる涼やかな風に外の暑さを忘れました。歴代の宗匠方もこの蹲をご覧になり、この風をお感じになったと思うと、今ここにいることの不思議さを感じるとともに大変感慨深く、多くの御縁に感謝しました。平成茶室での呈茶は、お水屋のみなさんのきびきびとした姿がすがすがしく、いただいたお茶がとてもおいしく感じられました。
大徳寺では、金毛閣内の利休像とその他の仏像の醸し出す重々しい雰囲気と楼の上からの素晴らしい眺めを満喫しました。聚光院では、国宝の襖絵(のレプリカ)と茶室を見学してきました。その後、利休居士と歴代宗匠のお墓にお参りをして、連綿と続く茶道の歴史に思いをはせ、今回の研修の日程を終えました。
また、今回は前日の5月24日に、元全国代表者会議議長米沢昭博様の栄春寺にて呈茶と座禅(講話)のオプショナルツアーが希望者対象に開催されました。講話は楽しく、ためになるお話で何時間でも聴いていたいと思う内容でした。さらに、宗家研修での心構えもお聞きすることができ、大変有意義な時間になりました。呈茶のお道具組も研修チームにふさわしいお心遣いがいっぱいで、本当に感激しました。懇親会はおしゃれなイタリアンで、研修チームをはじめ他県のみなさんとの久しぶりの再会に楽しい時間を過ごしました。
今回の研修では、多くの貴重な体験をし、「その場所」で経験することの大切さを改めて認識することができた大変有意義な研修になりました。
次回9月12日・13日に開催される第3回研修会も楽しみです。