第6期ブロック研修チーム 第2回研修会

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平成25年7月13日~14日
開催場所:
7月13日 菱野温泉 常盤館 (長野県小諸市)
7月14日 高峰高原 高峰山 (長野県小諸市)
参加者数:計19名(研修チーム18名、その他1名)

行事内容

1.受付
2.開講式
ことば唱和、利休居士道歌唱和、黙祷、青年部綱領唱和、ブロック長挨拶
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3.茶席・茶事準備及び茶事ビデオ鑑賞
4.研修会Ⅰ・「正午の茶事」体験
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5.研修会Ⅱ・茶花散策ハイキング(高峰高原ビジターセンター → 高峰山で野点)
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6.閉会 ブロック長挨拶

所感

北陸信越ブロック第6期研修チーム第2回研修会が長野県小諸市で開催されました。
第2回研修会では19名が参加して茶事体験と茶花散策ハイキングの研修を行いました。

開講式の後、亭主のグループと客のグループに分かれ、亭主側はお茶事準備に忙しく動き回り、客のグループは茶事のDVDを見て勉強しながら、席入りを待ちました。
皆緊張した面持ちで茶席に入りご挨拶していましたが、お茶事が初めてだった参加者も本を読んで一生懸命勉強され、その成果を発揮されていました。会場となった常盤館別亭「花おか」は標高千メートルの高所にあるので、真夏でも涼しく快適に過ごすことができ、懐石料理も美味しくいただきました。最初は緊張しておりましたが、のちに和やかな雰囲気となって、お茶を美味しく頂きました。

翌日の茶花ハイキングは、高山植物が豊富な高峰高原での散策となりました。ハクサンフウロ、ニッコウキスゲ、ウスユキソウなどいろいろなお花が見られ、ちょっと辛い登りも花々や仲間達に助けられ、無事高峰山山頂に到着しました。山頂では、研修チームの参加者手作りのお菓子も交えて野点を楽しみ、皆で美味しくいただきました。

Report

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福井青年部 吉岡 供仁子

7月13、14日に長野県小諸市にて開催されました、第2回研修会。
まずは、諸事ご準備いただきました加納ブロック長はじめ栗林副ブロック長、役員のみなさま、水屋仕事だけでなく、未熟な私たちを精神面でも力強くサポートくださいました川井きよ子さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。

さて、2日目のハイキングをレポートさせていただきます。

黄色やピンクの花が出迎えてくれるなか、高峰高原ビジターセンターに到着し、駒林先生を先頭にいざ出発!たのしかった遠足を思い出しました。

長野と群馬の県境となる道を歩きながら、カラマツソウ、ネバリノギラン、マルバダケブキ…次々とお花に出会い、駒林さんのわかりやすく丁寧なご説明に耳を傾けながら、資料から名前を探すもの、写真におさめるもの、触れてみるもの…いよいよ山道になるときには、歩き方もアドバイスいただき、一歩また一歩と踏み出しました。お道具にみる絵と実物の姿が重なった、カラマツ。名前の由来が想像できそうな、イワカガミ。先頭での説明が伝言ゲームのように伝わり、麓では、たどたどしかった花の名前も頂上に近づくにつれ、緑のなかに咲く姿を見つけられるまでになっていきました。

可憐なお花と涼しい風に励まされながら到着した山頂は、遠くに富士山も望める絶景。
大自然のなかで、まさに “ 野点 ” やさしい甘みとさわやかなお薄が、疲れを癒やしてくれました。

豊富な知識で導いて下さった先輩方、ともに学びながら登った仲間があったからこそ、ひとりででかけることでは叶わない貴重な体験をさせていただくことができました。また、自分のなかにないものは、目に入らないということも実感し、これからも、「前のめりに」たくさんのことをこのチームの仲間とともに吸収していきたいなと思いました。

すべてを整えて下さった栗林副ブロック長に、前日にルート下見もしてくださった駒林さんに、みんなの無事を最後尾から見守ってくださった小泉幹事長に、重いお水を背負って登って下さった方々に、お菓子を提供して下さった方々に、ともにわいわい登った研修チームの仲間に、そして、お天気にも、あらためて感謝申し上げます。ありがとうございました。

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新潟青年部 山子 文孝

7月14日 ◇ハイキング(高山植物観察・野点)

高峰高原ビジターセンター(標高:1,973m)手前、下車すると、標高2,000m級の山々が多数連なる奥秩父山塊の奥、遠くに、富士山の頭が小さく淡く見える。半袖シャツだと肌寒い。
積雪でゲレンデとなる登山口までの林道を車、オフロードバイクが砂埃を発てて行く。気に成るが、歩き易く見晴らしが良い。雲の多い空から僅かな雨を肌で感じる。茶花観察は始まっている。
茶道を通じて集まったバラバラな30人程の御一行で、楽しい気分に成ります。

登山道に唐松、笹の葉で、ウグイスのさえずりが聞こえる。見上げた空の野鳥が、翼を広げて浮かせ、閉じて矢の様に下降し、藪に消えて行く。虫が集まる白山石楠花は、鼻を近付けると少し甘い匂いがする。小さくて黒い動物の糞(多分)は、カモシカか?狐か?狸か?匂いは嗅がない。今度、嗅ごうか。やっぱり、止めよう。撮ろう。
日が射すと肌から滲む汗は、不快だが体温を調整してくれる。メンバーの菓子袋がパンパンに膨張して見える。気圧が低下している。過ごし易い気温に。

高峰山頂(標高:2,106m)には、岩石と祠と展望が在り、感謝したく成りました。頂戴した菓子と抹茶は、記憶に残るものでした。床や掛け軸も有りませんが、在る様な?茶席は、この世界を表現したものなのでしょうか?
野花の存在は安心、形態は感動、風情は励ましに成ります。微風の空の下、地は柔軟で、木は身体を受け止めてくれます。ゆったりと、力を流せば、楽に進める気がします。
「則天去私」の教えに触れた気がします。

皆様から勉強(記録)させて頂いた植物の名前を漢字にして下記します。
薄雪草、苧環、女郎花、唐松草、御前橘、白花蛇苺、虎ノ尾、鳥足升麻、粘芒蘭、
梅蕙草、白山石楠花、舞鶴草、虫狩

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高岡青年部 寺島 隆浩

普段より少し背伸びをした第一回研修会から早四ヶ月が経ちました。久しぶりに研修チームのメンバーの皆様に会えるのを楽しみに今回は長野県小諸市にある常盤館に向かいました。常盤館別亭『茶懐石花おか』で行われたのが、今回の研修「正午の茶事体験」でした。私は茶事の経験があまりありません。しかし、今回は正客を勤めさせていただくことになりました。あまり経験のない茶事、そのうえ正客との事で非常に緊張して席入しました。正客として亭主との問答につまり、お互いに見つめあうような場面もありました。しかし、とてもおいしい懐石料理を味わったり、お酒を頂いたりしたことで、舌も滑らかになり、その席におられた皆様の助けもあって、和やかな雰囲気の中で楽しむ事ができました。この日は、とても暑い日でしたが、涼しさを演出する夏のお手前で暑さも忘れ、五感がさわやかに研ぎ澄まされて、心地よい時間を過ごさせていただきました。足のしびれで立てないなどハプニングもありましたが、今回の茶事を体験したことで、普段のお稽古の一つ一つの動作の意味が一つに繋がり、大変勉強になりました。

未熟な正客でしたが、温かく見守ってくださった役員の皆様、研修チームメンバーの皆様、本当にありがとうございました。次回からの研修会も、ふくらはぎがパンパンになるぐらいに背伸びをしてがんばりたいと思います。

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「第2回研修チームに参加して」 石川南青年部 武田 奈津

第2回研修会は長野県小諸市、菱野温泉で行われました。石川から長野、やはり遠く感じましたが、道中山々が徐々に現れてくると、その大きさに圧倒されつつ長野での研修会に期待が膨らみました。

初日は、正午の茶事の体験ということで、私は客として参加させて頂きました。まず、茶事体験の前に正午の茶事のDVDを見せて頂きましたが、客として茶事に参加することはただ茶席に入ってお茶を頂くだけではなく、茶事の前日に亭主のもとに挨拶に伺う、茶事当日には遅すぎず早すぎず亭主側の準備の進行を慮って伺う等、招かれた側の動きや相手への心遣いの大切さを改めて学びました。

実際に茶事が始まり、席入り、懐石と進みましたが、懐石では頂くタイミングや量、お椀の扱い等、今までの茶事での体験を思い出しながら行いましたが、やはり曖昧な点も多くまだまだ勉強不足であり今後の課題であると感じました。初炭の後の中立では、銅鑼の音を聞き入る場面がありましたが今まで体験した事がなく、音の大小を実際に感じることができ大変貴重な経験となりました。濃茶、後炭、薄茶では、濃茶の静かで緊張感のある空気感と、薄茶での笑いもある柔らかで打ち解けた雰囲気がとても対照的で、それぞれのお点前の方々の味が出ており、飽きのない楽しいお席になっていたと思います。

今回は客としての茶事体験でしたが、正午の茶事を最初から最後まで通して体験する事ができ大変貴重で贅沢な時間でした。亭主をつとめられた佐野さんをはじめ、お点前・お水屋の方々の緊張は計り知れないものがあったと思いますが、とても堂々とした所作は本当に素晴らしいものでした。お互いに長丁場となりましたが、このような体験をさせて頂きブロックの役員の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。この茶事体験で学んだことは数多くありましたが、なによりも自分自身が楽しんで参加することができたこと、改めてもてなす側、招かれる側の心遣いに気づくことができたことが嬉しく思います。今後の課題は多々ありますが、この経験をもとに少しずつ茶事の一つ一つを学んでいきたいと思います。皆様ありがとうございました。

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石川青年部 勘田 友恵

第2回研修会において、「正午の茶事」の体験をさせていただきました。私にとって初めてのお茶事でしたので、まずは全体の流れを捉えることを目標とし、連客として参加いたしました。

茶事の進行自体は、教本で予習した記憶を辿りながら一つ一つ確かめることができましたので、より理解が深まりました。また、教本を読むだけではイメージしきれかった部分、例えば、銅鑼の音やリズム、主客が互いにタイミングを計ろうとする雰囲気、懐石・菓子・濃茶・薄茶とめまぐるしくお腹も目も満たされる幸福感、4時間を超えた頃の精神・身体の疲労(笑)等は、実際に体験することでしか感じえないことだと思いました。「茶事の概容をつかむ」という目標は概ね達成できたように思いますので、充実した研修となりました。

今研修の担当を決めるにあたり、亭主側にも興味はあったのですが、自分の浅い経験を鑑みて客側を選択しました。可能であれば、主客の担当を入れ替えて再びお茶事の研修をしてみたいです。

今、研修を終えて普段通りお稽古に通い、日々のお稽古はまさに、この茶事を行うための練習を部分的にさせていただいてるのだと改めて感じております。毎週のお稽古と今回の研修の成果がいつか実を結ぶように、継続して励みたいと思います。このような貴重な機会を与えてくださったブロックの皆様、会場だけでなく懐石やお道具を提供してくださった花おかさん、ともに楽しく協力して学び合えるチームのみなさんに感謝いたします。

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