平成23年5月21日(金)~22日(土)
開催場所:宗家
参加者数計18名
行事内容
(日程)
1日目
9時30分~ 裏千家学園にて開講式
10時~ 講義研修「茶室建築について」 竹中勤先生(淡交社建築部長)
11時50分~ 昼食・茶道資料館見学
13時~ 宗家にて御祖堂・茶室拝観・呈茶
15時~ 大徳寺にて 金毛閣、聚光院、利休居士歴代宗匠墓参
19時~ 萬重にて 懇親会及び夕食
2日目
9時~ 大徳寺にて、総見院、黄梅院拝観
午後 京都市内自由行動
所感
5月の清々しい日に私たちは宗家研修をさせていただきました。
午前中の淡交社建築部長の竹中勤先生より「茶室建築について」講義を受けました。
その中で、茶室には雰囲気が大切で、雰囲気は「使う」事により育まれるというお話を聞き感銘を受けました。茶室建築には皆さん関心があり先生には沢山の具体的な質問がされました。また実際に材料を持ちこんで丁寧に教えていただいたのでとても分かりやすく、次の日の大徳寺総見院での茶室の見学ではいつもと違う視点で見学できました。
昼食をいただき、茶道資料館を見学して、いよいよ今日庵へ兜門をくぐり露地を歩く時はとても厳粛な気持ちになりました。そこは京都の中でもいっそう緑が濃くそしてしっとりとしていました。すすめられるままに抛筌斎に席入し呈茶をいただきました。床には青い千代萩が生けられ、薫風の軸が掛けられていました。点前をしてくださった業躾先生より今日のお道具は御家元様が皆さんの為に準備してくださったものですと教えてくださいました。それを聞きそこにはいらっしゃらない御家元様の姿を感じ胸が熱くなり、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
大徳寺へ、金毛閣、聚光院では利休居士歴代宗匠の墓参りをさせていただきました。
宗家研修にて茶道の奥深さを知り茶道という伝統文化が大切に継承され今なお息づいている場所に行くことができました。お稽古中に先生から色々話しを聞いても、お伽話のように感じてしまう今日庵や大徳寺の事も実際に自分で行ってみると実感としてわかる気がします。これからは今日庵と聞けば茶室の間取や、設えだけではなく暗さや明るさそして鳥の声や風の音、空気までも蘇ってくることでしょう。
2日目はご宗家からお手配いただいた大徳寺総見院と黄梅院を拝観することができ勉強になりました。京都市内の散策では皆お目当ての場所に行き、爽やかな5月の京都を満喫する事ができました。
研修が終わり初めて参加した会員さんからは行ってよかったと感想をいただきまた。今回が最後かもと言いながら参加してくださる先輩もいました。それぞれの立場でいろんな事を感じこれからの茶道人生で実を結ぶものと信じています。
このように全員が笑顔で無事に宗家研修を終わることができたのは総本部の皆様と、研究会当日にも係わらずこころよく送り出して下さった幹事長先生やそれぞれの親先生、お社中の皆様そして多くの皆様のおかげだと思っております。
また東日本大震災にて尊い命を失った方やそのご家族に哀悼の意を表すとともに、私たちがそうした2日間を過ごしている間も被災され苦しい生活をされている方がいたことを胸にとどめていたいと思います。
最後にこのような貴重な機会を与えてくださった坐忘斎御家元様、鵬雲斎大宗匠に心から感謝と御礼申し上げます。