和菓子づくり(石川支部白山青年部)


平成24年11月18日(日)

開催場所:白山市千代野公民館
講師:行松旭松堂工場長 浜中剛さん
参加者数計:13名

行事内容
茶席に欠かせない和菓子、いつもいただくばかりですが、作ってもみたいと思いました。そこで和菓子職人さんに教えていただく機会をつくりました。
合計3種に挑戦。落雁と上生菓子2種(菊華と初霜)

所  感
お茶席でいただくお菓子は、いつも季節感にあふれ美しくおいしいです。今回はそんな和菓子を作る立場になってみようと開催しました。

はじめに落雁。今回教えていただいたのは上白糖を主におちらし粉で香ばしさと温かみのある味わいになりました。落雁には他に寒梅という粉や片栗粉も使われているとは知りませんでした。作る過程では、上白糖などの粉をまぜて「なじます」のにとても力がいりました。また、木型に詰める際にも親指に力をこめていくうちに腕全体が痛くなってしまいました。実際に力のいる仕事ではありますが、それ以上に余計な力が入っていたと思われます。しかしながら、力をこめて詰めたと思って型から出すと細部がポロポロ崩れてくる…。やはり簡単ではありません。泣きそうになりながら(泣きそうになったのは筆者だけかも)ひとり70個近く作りました。慣れないことで、予定より時間がかかってしまいました。

次は上生菓子へ。まずは菊華。白いあんを軽くぺたんこにしてピンク色のあんを真ん中にのせます。さらに真ん中をくぼませおなじみの色のあんこをくるみました。白いあんを透かして見えるピンクが美しい(はず)。ところが、先生の作られた見本と色や形が何か違う! 菊華というより小龍包かな。気をとりなおしてへらで16等分になるよう線をつけると、ちょっと菊らしくなってきたではありませんか。中心に小さく丸い黄色のあんを乗せたら、「おお菊だ」と。あちこちから同じような声が聞こえました。線をつけたへらはほぼ三角柱。でもよく見ると二本線の角、一本のとがった角、一本の丸い角とそれぞれ違っています。実際に使ってみないと分かりませんね。

最後は上生菓子の「初霜」。枯れ木の山に見える紅葉と霜をイメージ。白小豆あんの土台に荒い目をとおしたあんこを箸でのせてこんもり山をつくり、細かい目でとおした黄と橙色のあんをのせ、霜をあらわす粉砂糖をぱらりと。欲張ってあんこをのせると、ケースに入らなくなり、ふたをするとつぶれてしまう事態にも。ほどよい大きさというのが美しさとおいしさを左右するのですね。

干菓子、上生菓子とも、何気なくいだだいてきました。しかし、職人さんが修練を積み重ねられ、創意工夫を惜しまず作られているのだと実感し、もっと感謝していただかなくてはならないと改めて思いました。